2005-08-31 22:10:48

てるてるあした 加納朋子 [ 作者 か ]

てるてるあした幻冬舎加納 朋子このアイテムの詳細を見る

「ささらさや」の続編。佐々良(ささら)という町で暮らす人たち。不思議なことが起こっても、「ここはそういう町だから」で終わってしまう。
主人公の照子は高校受験を終え、新しい生活に胸を膨らませていた。けれどなんてこと!親のふてぎわのおかげで進学が出来なくなって、おまけに夜逃げ?!
遠縁の鈴木久代さんをたよって佐々良へとやって来るも、不満たらたら。しかも幽霊まで出るんだから、もうどうしていいか分からない!!
けれどここに住む人たちと関わるうちに少しずつ自分を見つめなおすようになる。そして彼女が見つけたものは…。

前作を読んだので迷わずに図書館の棚から出しました。というか、ぜんぜん違うところに入っていたけれど、偶然目に付きました。
ちょっとイライラの募る部分もあるんです。それは小説が未熟というより、感情移入してしまいそうになるから。でも最後に行くにしたがって目が放せない。不覚にも泣きそうになりました…。
これはオススメの一冊です。

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2005-08-29 06:59:50

鴉婆 澤田 ふじ子 [ 作者 さ ]

鴉婆光文社澤田 ふじ子このアイテムの詳細を見る

前作、大盗の夜の続編。土御門家譜代の笠松平九郎が出てきます。
今回の事件の始まりは土御門泰栄の乗る輿に何者かが矢を射掛けてきた。相手は土御門の傘下になるのを良しとしない大黒党の者だった。とっさに平九郎は刺客を殺してしまう。殺さなければ殺されてしまう。そういう相手だったが、やはり報復されることを頭においておかなければならなくなる。
気の晴れない平九郎だったが、気晴らしにと登った山で一人の婆にあう。
そして…。

感じが変わった。前作よりもいっそう好きかもしれません。ちょっと笑ってしまった部分があったり。
基本的には前作と同じなのです。陰陽師が関わる人の陰の部分。そこに付け込む悪意など。けれどやっぱり平九郎だけじゃなくて、主要人物が出てきたということでしょうか。面白い。
思わず図書館で次の巻を探しました。
見つからなかったけれど(苦笑)。

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2005-08-29 06:36:45

大盗の夜―土御門家・陰陽事件簿 澤田 ふじ子 [ 作者 さ ]

大盗の夜―土御門家・陰陽事件簿光文社澤田 ふじ子このアイテムの詳細を見る

時は江戸時代。京の都。笠松平九郎は陰陽師土御門家の譜代衆の一人で、京の都の触頭をしている。占い師などを束ね、見回っているのだ。
人々のちょっとした悩みや抱え込むには辛すぎる苦しみのはけ口となり、陰ながら治安の維持に貢献しているのだ。
その人々の思いがけない陰の部分に関わった平九郎。不思議なことはすべてこの人の影の部分に潜んでいた。

かなり面白かったです。こう土御門家・陰陽事件簿という題名にそそられて読んだのは認めます。けれどこうちょっと違う。思い描いている陰陽師とは違います。これが本当なんだろうな〜って(笑)。
京都の町が細かく描かれていて、ああ、あそこだなって思いながらが楽しい。平九郎のたどった道を歩いて見たくなる(笑)。そんなことを考えられるのも京都だからでしょうが。
時代ものなんだけれど、そんなことはあまり意識しないで読めます。不思議だなと思うことがあって、それを唯の不思議に終わらせない。事の真相を探りにいく。これが面白い。けっこう意表をつかれたりもします。
連作集で、表題の大盗の夜も「わかるよ」っていいたくなったり、その切ない気持ちがとても印象的でした。一気によんでしまいました。

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2005-08-15 22:30:32

スペース 加納朋子 [ 作者 か ]

スペース東京創元社加納 朋子このアイテムの詳細を見る

二つのお話。二つともスペース(居場所)を題材にしている。なんとなくわかる。というのが感想かもしれない。
描写がとても丁寧です。あ、そうだよね。っていうのが良くあります。
ある手紙の謎。そしてその謎をとりまく環境。それはすごく身近なひとで構成されている。でも、こんなめぐり合わせもあるねって笑える。
謎とは言っても、ゆっくりとした時間のながれる穏やかな謎。
読んでいてもやわらかい雰囲気に包まれていきます。
久々に読む加納さんの本ですが、やっぱり優しいよ。

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2005-08-15 22:22:55

古道具 中野商店  川上弘美 [ 作者 か ]

古道具 中野商店新潮社川上 弘美このアイテムの詳細を見る

となる商店街にある古道具屋。骨董ではなくて古道具。そこに集まった人間たちの生活。
店主とアルバイト。そして店主の姉。常連客や突然の飛び込みの客。
かれらが撒いていく種がこっそりと花を咲かせている。アルバイトのヒトミとタケオの恋の行方は?古道具と同じく一人ずつ違った歴史を持ち寄っている。
ちょっとドキドキもするけれど、おっとりとした時間の流れを感じることができます。
けっこうオススメ。

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2005-08-15 22:18:19

図書館の海 恩田陸 [ 作者 あ ]

図書室の海新潮社恩田 陸このアイテムの詳細を見る

短編集です。そして恩田さんの世界がとても気軽に楽しめる。
これはかなりヒットしました。
メビウスの輪みたいなお話とか、謎かけ。少し怖いものまで。
それでも全体的に綺麗なんです。こうなんというか水晶玉を何かが見えると言われて覗きこんでいる気分。
透明でそれでも歪んでいて、見えるような見えないような。
じれったい感じ。

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2005-08-15 22:07:10

禁じられた楽園 恩田陸 [ 作者 あ ]

禁じられた楽園徳間書店恩田 陸このアイテムの詳細を見る

人には知られたくないくらい過去。それを掘り起こして目の前に突きつける作品を作り出す烏山響一。そして彼に魅入られてしまった2人の男女。
都会のエリート会社員の失踪。そして彼を探す婚約者と大学時代の友人。
彼から招かれたのは烏山家が所有する熊野の山。そして彼らを呼び寄せている力とは?
そこに何があるのか。そして何を見ることになるのか?

これは面白かった。発想がなんとも。こう人の暗い部分を不快に撫ぜまわすような。ぞわぞわとした暗い怖さ。
恐怖とは言わないけれど、嫌悪する怖さ。ああ、独特の世界だなと思いました。最後がちょっと物足りなかったけれど。
心の奥底に封印してある忌まわしい思い出を他人にかき回されたらたまらんだろうな〜。

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2005-08-15 21:57:08

ネフィリム 小林泰三 [ 作者 か ]

ネフィリム 超吸血幻想譚角川書店小林 泰三このアイテムの詳細を見る

血を吸うことを自らに禁じた吸血鬼。彼はある約束の為に吸血行為を止めたのだが、それが愛なのか何なのか、分からない。
ただ残忍な吸血鬼たちからして、異質な存在となっていったのは確かだった。
人間の敵としての吸血鬼。彼らとの戦いは終わるところを知らない。
…、面白くない。
小林氏の小説はけっこう面白くて好きだったけれど、これはイカン。
軽いし、初心者(何に対してのだ?)にはいいのかも知れないが、手ごたえが無い。ありきたりを並べすぎている。中途半端だと思う。
ただ、強いて面白いと思うところをあげるなら、重要人物である人間の少女だろうか?
彼女の正体を考えるのだけが良かった。

Posted by ginniro at 2005-08-15 21:57:08 | コメント(0) | Trackback(0)